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2024年01月18日更新

位置情報について

このシリーズは、主に初級者の方向けにWeb広告に関連する話題をとりあげます。
なんとなく知っているつもりでも、実はあまりよく知らないといった内容を、3分で読めるようなボリュームで記事を作っていきます。幅広い方にお読みいただければ嬉しいです。

今回は、ジオターゲティングなどに使われる「位置情報について」です。

位置情報とその種類

位置情報とはデバイスがどこに存在していたかを記録したデータです。たくさんのスマートフォンやカーナビなどのデバイスから、GPSなどを利用してリアルタイムで現在位置を測定し時系列データとして記録されたものを集めたビッグデータです。人の流れを表すので、「人流データ」と呼ばれることもあります。

デバイスが現在位置を記録するためにはいくつかの方法があり、それぞれ精度や特徴が異なります。ここでは、スマートフォンが位置情報を記録する際について説明します。

GPS
GPSは人工衛星からの電波を利用して地球上での位置(緯度経度)を計算する装置です。精度も数メートル程度と高いため最も多く利用されています。ただし、建物の中や地下は電波が正確にとらえられないため大きな誤差が生じる欠点があります。基本的に緯度経度なので、建物の何階にいるかなどは分かりません。

IPアドレス
インターネットに接続するためには何処かの基地局を経由してインターネットプロバイダーに接続する必要があります。精度は低いですが接続時にに付与されるIPアドレスによって国や地域を特定することができます。

Wi-Fiデータ
公衆Wi-Fiに接続した場合、その基地局から位置を推定できます。普通は誤差は数十メートルぐらいですが、複数の基地局を設置して室内の正確な位置を測定する技術もあります。

携帯基地局
携帯キャリアの基地局の情報から位置を推定できます。GPSよりも精度は低いと言われていますが、複数の基地局からの電波の強さを比較して推定できます。

ビーコン
BluetoothやWiFiの送受信機能を持った小さなデバイスを設置し、近くのデバイスを認識する装置。GPSが利用できない室内の場所を推定する場合や、ある場所に来た人を特定するような用途に利用されます。

どのようにして位置情報を収集するか

位置情報は、主にスマホのアプリを通じて集められます。スマホアプリを利用する際に「○○○○の利用中に位置情報の利用を許可しますか」という確認ダイアログをご覧になった方は多いと思います。

例えば、地図アプリなどを使う場合には位置情報(GPS機能)を使って地図を表示しますので、そのアプリのベンダーは位置情報を収集することができます。GPSが使われるアプリとしては、地図系のアプリの他にも、「ポケモンGO」のような場所をつかったゲーム、店舗を検索するようなアプリ(食べログなど)、その他にもいろいろあります。観光地のスタンプラリーのようなアプリは位置情報を集めることが目的の一つになっているのかもしれません。

位置情報を利用した広告配信を行う広告会社は、このように収集された位置情報データを利用しています。Googleのように自社で大量のデータを集められる広告配信会社もありますが、多くの会社はその一部か全部を外部から購入している場合が多いようです。

プライバシーの問題

ダイアログの表示で明らかなように、スマホアプリはユーザーから許可を得て位置情報を取得していますが、さらに、その使い方については規約に細かく記されています。

たとえば、「食べログ」を運営するカカクコムの個人情報利用規約には以下のような記述があります。

4.個人情報及びインフォマティブデータの利用目的
⑪当社又は第三者の媒体において、広告等の情報、その他当社がユーザーにとって有益と考える情報を配信するため
⑫当社の提携先とのデータを活用したビジネスの開発、実行のため

多くのユーザーはこんなところまで読んでいないと思いますが、皆様の行動データは、様々なアプリで収集されて、いろいろなところで利用される可能性があります。

ただ、いくら許可を得て規約に書いてあるからといっても、かなりセンシティブな個人情報ですので適切に扱う必要があります。ユーザーを直接特定できる住所や氏名などが匿名化されていても、位置情報を分析すると自宅の位置や勤務場所、行きつけの店などをほぼ推定することができます。

これらの問題に対して、データを扱うベンダーでは、プライバシー侵害が起きにくいように、住宅地ではデータの精度を落とす、データのIDを一定期間ごとに変更するなど様々な配慮をしながら運用されているようです。

このような問題を適切にクリアすれば、位置情報は様々なビジネスを生む可能性があります。広告配信はもちろんですが、事業開発やビジネス戦略において有用なデータとして活用できます。

まとめ

  • マーケティングに使われる位置情報の多くはスマホアプリによりGPSを利用して収集され、広告会社はそれらのデータを購入しています。
  • 位置情報はユーザーの同意を得て収集され、プライバシー問題には最新の注意をはらいながら運用されています。
  • 広告配信以外にも、エリアマーケティング、都市開発、観光開発、ビジネス戦略など多くの分野で有用なデータです。

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